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zoom RSS ウラ出張報告 奈良編 最終章 眠れぬ奈良の夜のコト

<<   作成日時 : 2011/06/13 20:30   >>

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“木”を意識したモダンなインテリア。静かに流れるジャズ。女将さんとの軽快な会話。
そしてなにより美しい器に盛りつけられた、繊細な料理。そして、その味。うん、滞在中場所的に
使わざるを得なかったタクシーの運転手さん達が全員知っていただけのことがある。夕食も朝食も
今迄宿泊した施設のなかでも、トップを争うレベルだ(←ここ、マジです)。

“うちはお食事を楽しんで頂く宿なんですよ。”と女将さん。
うんうん。そうだろう、そうだろう。まじ、そうだろう。

旅の疲れを食事だけで癒したい、そして、
“一旦宿に入ったら、もうお出かけしたくない”方々には
本当にお薦めする。朝の散歩圏内に、薬師寺もあり、夜の
ライトアップされたその姿には悠久の歴史を感じ取る事ができるからだ。

しかし、光と影、表と裏があるのは世の常である。
この“ウラ出張報告”に対して300ページにも及ぶ緻密なデータと
分析で組成された“オモテ”出張報告書が存在する事もあるように・・・。

そうして、物語は学会会場から“宿”に向かう車中へと戻るのである。

そもそも2か月前から楽天トラベルにて、宿探しはしていた。

限られた予算で、いかに会場からのアクセスがよく、いかに効率よく
休息を取ることができるか。そのような宿の検索と確保は案外楽しい
ものである。

“さすが、一年に一度の文化財修復学会。宿ね〜わぁ。”と度重なる
アクセスにも、一向に私たちが求める宿が出てこない日々を重ねる
事、数日。ついに、“宿”を発見したのである。

滞在中に知ることになったのだが、奈良市内のホテルが全く取れなかった
原因は学会参加者もさることながら、
修学旅行生、そして、とどめはKinKi Kids(キンキキッズ)のコンサート!


デュオの1人が奈良出身らしく、その盛り上がりは私たちを
中心地の宿泊所から、追い払う程であったのだ。


閑話休題

車中のヒトとなって数分。タクシーの加速は衰えることなく郊外へと
私たちを誘ってゆく。

“ちょっと、自転車ではきつそうな距離かもな〜。坂もあるし。”

“ですねぇ。荷物持っての自転車はなさそうな距離に達してきましたねぇ。”

“まあ、着いたら自転車借りて、どんなもんか散策してみっか。”

“そうですね。涼しくなってきましたし、気持ち良いかも。”

そんな、戯言もつかの間。車窓からの景色に
ビルらしきものが見えなくなった頃、2人はすっかり無口になっていた。

“あの高校に明石家さんまが通っとったんですわぁ。”という
運転手さんによる慰めに近い地域説明も、私達2人の“どこまで行くんや!?”という
不安感を拭いきれぬほど、辺りは長閑な風景に変わっていたのだった。
“ん!?会社に戻ってきたんか!?と錯覚をおこすほどに。

“こちらですぅ。”メーターを睨みながら、冷や汗をかき始めた私を
現実に引き戻してくれたのは、やはり運転手さんの一声だった。

“・・・こちらですぅぅ?”

と思わず疑問形で復唱してしまった私の顔には、何本タテ線が
入っていただろう・・・。

千円札2枚と小銭を震える手つきで支払い終え、降車後
“ちょっと営業してるか確認するまで、待ってもらってよいですか?”と
声をかけられなかった事を後悔する間もないくらいに、我々を
ワンダーランドへと導いたタクシーは畦道の彼方にあった。

“これ、入口だよねぇ?”

すっかり、縮こまってしまった私が尋ねると、

“こっちじゃないっすか?”と見てみた側は、壁と用水路に
かかった小さな通路。う〜む、やっぱりこの扉、開くんやで(汗)。

恐る恐る戸口に手をかけ、力を込めると思いのほか軽く開く。
そして中をのぞくと、“ぅワオ!”モダンリビング!!!玄関口を
上がった奥にはカウンターとシーリングライト。間接照明でほのかに
てらされた室内は、都市部の“デザインホテルに通ずるものがある
ではないか!!

“いやん。ヒトが悪い。”と思わずオネエ言葉になる私を責められる
方がいらっしゃるだろうか?

“お待ちいたしておりました。”と爽やかに対応してくれたフロント(?)の
男性。心のなかで、“ごめんよ、ごめんよ、見た目で判断して、ごめんよ。”と
謝罪の視線を送るも、フロントの彼とは目が合わず。“外で悪態ついたっけな?”と
ちょっと弱気になりつつも玄関から室内に上がろうとすると、

“「離れ」へご案内致します。”

足音もなく私達の荷物を手に、再度室外へ。

“「離れ」かあ。なんか、VIPなひ・び・き。密談とかしちゃおかなぁ。”
とほくそ笑むもつかの間。

“男性のお風呂はこちらです。”と玄関前の、昭和の時代にお店を閉めた
感のある建物を示され、“11時までですので”におもわず“は、はい。”と
返事をするも、“部屋にお風呂ないのね・・・。”と、うすら寒い感触が復活。

件の用水路にかかった通路を跨ぎ、「離れ」へ。

先日からの雨によるものか、「離れ」への通路はビチャビチャの赤土。
あ、その上にデザインの違う瓦みたいなものが数枚敷かれていたことも
書き記さなければならないだろう。

玄関前には、虫コナーズプレートタイプの去年ものが数枚私達をお出迎え。


“一階と二階、お一人づつお使い下さい。トイレは下にございます。”

ええ、シングル2部屋の予約でしたから。

意を決して、「家」の中へ。

昔まだ、小学生だった頃、大学生で、タバコやお酒を覚え始め、週刊プレイボーイが
散乱してた親戚のおにいちゃんの部屋臭につつまれ、涙目でお借りした
「家」の玄関の鍵には、“地キューピーちゃん”が毛羽立った毛糸でくっつけてありました。

そしてその時はまだ、「家」のまえの畦道を隔てた田んぼで一晩中
キョキョキョキョキョという早めの大きな鳴き声で鳴き続ける「ヨタカ」という
鳥の存在を知る由もなかったのである。

今日も和紙オトにきてくれて有難う。
タクシーの運転手さん達曰く、私たちのリアクションはごく
自然だとの事でした。中には沖縄から純粋に旅行でこられて
「家」に着いた途端、しばらく呆けた方々もいらっしゃったとか。
でも、その後食事を堪能するや、“これはあちらこちらに宣伝せねば!”と
そのホスピタリティに感動されていたとか。“リピーターが多い”ってのも
食後はうなずけました。ただし、ご予約の際には“「離れはやめて」”の
一言をお忘れなく!

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